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適切なサンプル保管に!
液体窒素取り扱いの手引き(容器編)公開中!!

本資料について
本資料は液体窒素保存容器の構造や、試料収納具 (クライオケーン、キャニスター、etc...)について、可能な限り簡潔に解説したものです。容器の構造を理解することは、容器の安全な使用や、試料の適切な保管に繋がります。
また、液体窒素保存容器の用途や構造をご理解いただくことで、液体窒素凍結保存容器のご購入される際の参考資料としてもご活用いただけます。
PDF版は、本ページ下部のリンクからダウンロードできます。
別ページでご案内している「液体窒素取扱いの手引き(作業編)」のページでは、容器に引っ掛けてご利用いただける簡易ガイドの配布も行っております。是非ご覧ください。
*本資料の使用、ダウンロードなどは、弊社サイトポリシーの免責事項等をお読みいただき、よくご理解された上で行ってください。

 

 

液体窒素取り扱いの手引き(容器編) 第2版

目次
  1. 液体窒素凍結保存容器の概要
  2. 凍結保存容器の構造(共通)
  3. 凍結試料反動容器(ドライシッパー)の構造
  4. 液相保存と気相保存
  5. 液相保存容器と気相保存容器
  6. 各容器の特長
  7. 試料保存容器
  8. 付属機器
  9. 液体窒素容器選択時のポイント
  10. 容器関連FAQ

はじめに

液体窒素凍結保存容器は、研究分野においては主に生物資源の保存に汎用される容器です。容器の構造を知り、取り扱いをしっかりと行うことで、試料の適切な保管や、安全な使用・運搬が可能となります。また、容器の導入を検討される場合は、容器の構造、用途、保存試料の種類などから適切な製品を選択する必要があります。本書では容器の構造や取り扱い方法、容器選択のポイントを可能な限り簡潔に説明しています。

液体窒素凍結保存容器の概要

【液体窒素凍結保存容器の使用目的】

バイオ関連分野においては、主に精子や血液、細胞などの生体試料を超低温下(-150~-196℃)で保存するために使用されます。この温度下では代謝活動、化学的反応が停止するため、長期間、安定的な保存が可能です。

【液体窒素凍結保存容器の種類】

本書では、液体窒素凍結保存容器を次の7種類に分類します。
それぞれの容器詳細については後の項目にて説明します。

  1. a)小型・中型凍結保存容器(ケーン/ストロータイプ)
  2. b)小型・中型凍結保存容器(ボックスタイプ)
  3. c)大型凍結保存容器
  4. d)凍結試料搬送容器(ドライシッパー)
  5. e)可搬式液体窒素供給容器
  6. f)デュワー瓶(デュワーフラスコ)
【参考:液体窒素凍結保存容器と電気式フリーザーの比較】
超低温下での保存には液体窒素の他、電気式フリーザーも使用されています。それぞれのメリット、デメリットを考慮し、装置を選択してください。
液体窒素凍結保存容器 電気式超低温フリーザー
メリット
  • 停電時でも一定期間は低温維持が可能
  • -160℃(気相保存)~-196℃(液相保存)
  • 手間がかからない
デメリット
  • 液体窒素を補充する必要がある
  • 液体窒素の取り扱いに注意が必要
  • 電力供給が停止した場合温度が上昇する
  • -150℃が前後が限界

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液体窒素凍結保存容器の構造(共通)

凍結保存容器の構造は右図にあるように、外槽と内槽およびネックチューブから構成される二重構造で、外槽と内槽の空間は液体窒素の蒸発を最小限にするため、高真空断熱が施され、さらに断熱材が巻かれています。また、ネックチューブは、熱侵入を抑えるために、小型・中型容器ではエポキシ樹脂、大型容器では、極薄のステンレス板を用いています。

〈注意〉
内槽は、ネックチューブにより外槽内で吊るされた状態になっています。容器を傾けたり、横転させるとネックチューブに大きな負担がかかり破損するおそれがあります。ネックチューブが破損すると、真空断熱層は失われます。横倒しは絶対にしないでください。

凍結試料搬送容器(ドライシッパー)の構造

凍結試料の搬送に使用するドライシッパーの構造は下記の通りです。

  1. 内槽
  2. ネックチューブ
  3. 外槽
  4. 断熱材
  5. ハンドル
  6. キャッププラグ
  7. キャニスター
  8. 液体窒素吸着剤

重要な役割を担っているのが液体窒素吸着材です。液体窒素を吸収するため、万が一転倒しても液体窒素が漏れ出ず、安全な搬送が可能となります。

CryoHandy

大陽日酸株式会社が開発した、水筒ほどの大きさの小型ドライシッパーです。1 ~ 2mL チューブを最大8本設置可能で、-150℃以下を約4時間維持可能*です。携帯性に優れ、CPC/CPF、クリニック/ 病院内での搬送など、近距離の凍結試料搬送に最適な製品です。
*使用環境により短くなる場合があります。

製品の詳細は弊社WEBページでご覧ください。
https://www.wakenbtech.co.jp/product/post-7146

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液相保存と気相保存

試料の保存方式には液体窒素の液相下で保存する方法と、気相下で保存する方法があります。日本では気相保存が主流ですが、目的によって使用方法が異なるため、優劣があるというわけではありません。それぞれのメリット、デメリット、保存する試料の特性、試料保存容器に合わせて保存方式を選択してください。

液相保存容器と気相保存容器

液相保存容器

液相保存容器は、容器内に液体窒素を満たして使用します。試料を液体窒素に浸漬するため、超低温で安定した保存が可能です。

【液相保存の特長】
  • -196℃の超低温で保存可能
  • 温度分布が均一
  • 液体窒素の補充が無くても長時間温度維持が可能
  • 液体窒素中の微生物によるコンタミネーションリスクが否定できない
  • クライオチューブの保存では、キャップの緩みなどにより、試料容器内に液体窒素が侵入し、取り出した場合に膨張破損するおそれがある
  • 試料の出し入れによる容器内の温度変化が最小限
スクリューキャップチューブの液相保存について
標準のスクリューキャップ式クライオチューブを液相で保存した場合、内部に液体窒素が侵入するリスクがあります。液体窒素は気化すると体積が650 ~800 倍へ増加するため、この場合に液体窒素から試料を取り出した際、膨張により破損するおそれがあります。
試料を取り出す際、フェイスシールドをご使用いただくことを推奨いたします

気相保存容器

気相保存容器は、容器下部のトレイに浸らない程度にまで液体窒素を充填し、トレイ面より上部で試料を保管します。液体窒素と試料が直接接触しにくいため、コンタミネーションリスクが低い状態で保存できます。

【気相保存の特長】
  • 試料容器内に液体窒素が侵入せず、コンタミネーションリスクが低い
  • 液相と比較して操作性が良い
  • 保存温度が液相よりも高い(約-160℃)
  • 試料出し入れやフタの開け閉めなどに伴う容器内の温度変動リスクがある

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各容器の特長

容器の特長を知ることは取り扱いや容器選択時に重要です。本書では、容器を次の7種類に分類します。

a) 小型・中型凍結保存容器(ケーン/ストロータイプ)

液体窒素容量が175L以下の液体窒素凍結保存容器が該当します。液相保存タイプが多く、-180℃以下での保存が可能です。小型と中型の違いは試料の収納本数や口径の大小によるものです。キャニスターという収納具にクライオケーンやストローを入れて保存します。基本的にはbのボックスタイプよりもこちらのタイプが主流です。

b) 小型・中型凍結保存容器(ボックスタイプ)

付属のボックスキャニスターにフリーズボックスを収納することが可能で、aに比べて収納力が落ちるものの、試料の管理がしやすいのが特長です。クライオチューブは750~6,000本程度収納が可能です。

c) 大型凍結保存容器

液体窒素を自動で供給して、3,000本以上のクライオチューブを保存したい場合に用いられます。液相保存・気相保存の両方のタイプがあり、試料や保存様式に合わせて容器を選択することが可能です。開口部が広く、フリーズボックスの収納がメインとなります。クライオチューブの場合、3,200~25,600本程度収納することが可能です。レベルマスターと呼ばれる液体窒素自動供給装置が装備されており、レベルマスターは、コントローラ、液面センサ、温度センサで構成されます。液体窒素の自動供給、液面監視、温度監視、アラーム機能等が大きな特長です。

d) 凍結試料搬送容器(ドライシッパー)

-150℃以下の状態で、凍結試料搬送に使用される容器です。液体窒素吸着材に液体窒素を吸着させ、気相環境下で搬送を行います。宅配便などで輸送する場合は、施錠可能な専用のケースを用います。長いものでは最大20日近く温度維持できるものもありますが、基本的にはカタログなどに記載された日数から1日~2日引いた日数での使用を推奨します。

CryoHandy Wide

持ち運びが容易な小型のドライシッパーです。SBS規格のボックスやフリーズボックス(5×5)、25mLサイズの凍結バッグに対応しています。特殊な液体窒素吸着材により、転倒しても液漏れしにくく、-150℃以下の低温環境を約4時間維持*します。フタに温度ロガーを取り付け、内部環境のモニタリングを行うこともできます。

*保持時間(-150℃以下)は外気温25℃での値です。
外気温や使用状況により異なる場合があります。

製品の詳細は弊社WEBページでご覧ください。
https://www.wakenbtech.co.jp/product/post-33222

e) 可搬式液体窒素供給容器

キャスターが付いており、約42L~200L(充てん量は容器サイズの8割)の液体窒素を運搬することが可能です。液取り専用の容器であり、液体窒素を低圧で取り出すことが可能です。密閉型の容器であるため、内圧が上昇すると、安全弁から大気中に窒素ガスが放出されます。フレキシブルホースや配管を通じて、大型凍結保存容器と接続することで、液体窒素の自動供給が可能です。

f) デュワー瓶(デュワーフラスコ)

少量の液体窒素を貯蔵することができる開放容器で、理化学実験や、簡易的な液体窒素の運搬に使用する容器です。凍結保存容器と同様に、真空二重構造になっており、 液体窒素が気化しにくい構造になっています。

液体窒素回生式 超低温試料保存容器 MVE Fusion®1500TM

内蔵されている「クライオクーラー」が帰化した液体窒素を回生させる(気体から液体へ戻す)ことで、液体窒素を消費することなく、100Vの電源のみで容器内の温度を-150℃以下に維持できる凍結保存容器です。
液体窒素を消費しないため、充てん作業や自動充てん用の真空拝見が不要になり、ランニングコストやスペースの削減に貢献します。
また、液体窒素充てん部と資料保管室が別空間のため、コンタミネーションリスクを低減することも可能です。


◆液体窒素回生のしくみ
密封状態の液体窒素充てん部に液体窒素が充てんされており、充てん部内で気化した液体窒素は、内蔵されたクライオクーラーにより液化され、再度液体窒素へ戻されます。気化ⅰ液化を繰り返して行うことにより、液体窒素を消費することなく、試料保管室を超低温に保つことが可能です。

製品の詳細は弊社WEBページでご覧ください。
https://www.wakenbtech.co.jp/product/post-28800

試料保存容器

試料の種類や数によって、選択する保存容器が異なります。用途に応じて最適な試料保存容器を選択してください。

a) ストロー

主に精子保存用として使用される保存容器です。一般的には液相保存で用いられます。

b) クライオチューブ

細胞などの試料を保存するために用いられるチューブです。スクリューキャップ式のものが主体で、液相保存には不向きです。一般的なクライオチューブの場合、液相保存には対応していません。液相保存では液体窒素が浸入することがあり、チューブ内の汚染や解凍時の膨張破損につながる危険性があります。
本書ではバイアルと表記している場合もございます。

c)凍結保存用アンプル

ガラス製の保存容器で、開口部を溶融させて溶着するため密封性に優れます。ガラスのため、破損には注意が必要です。

d) 液体窒素保存用バッグ

臍帯血や末梢血などの血液保存用のバッグです。液相保存が可能です。

造血細胞凍結保存用バッグ クライオマックス凍結バッグ

ミルテニー社が製造販売する造血細胞用バッグです。本製品は医療機器(医療機器認証番号:223ACBZX00071000)であり血液成分を凍結、保存、解凍するために使用します。オーバーラップバッグを使用した二重のバッグシステムを採用することで、耐衝撃性に優れ、液体窒素凍結保存における交叉感染リスクを低減します。管状フィルムを使用した溶着部分の少ないバッグデザインで、スパイクポート(取出口)は汚染リスク低減と使いやすさを追求しています。

製品の詳細は弊社WEBページでご覧ください。
https://www.wakenbtech.co.jp/product/post-28185

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付属機器

a) クライオケーン

クライオチューブを装着して使用する保存用の器具です。ストローを収納するゴブレットという筒状の容器が付属したものもあります。

b) カートンスリーブ

クライオケーンを保護する筒状の容器です。ケーンを出し入れする際に、装着したクライオチューブが脱落するのを防ぐ目的で使用します。

c) フリーズボックス

クライオチューブを挿して保管する容器です。

d) キャニスター

液体窒素凍結保存容器の開口部に引っかけて使用する器具です。クライオケーン、またはストローを入れて使用します。ケーン用、ストロー用で大きさが異なりますので、目的に沿ったものを使用する必要があります。筒状のほか、フリーズボックスを収納できるタイプもあります。

e) レベラー

液体窒素凍結保存容器内の液体窒素残量を測定するための器具です。開口部から容器内に挿入して使用します。

f) 液体窒素残量監視装置

液体窒素の枯渇を予防するために使用する装置です。液体窒素が空量時と満充填時の重量から残量を算出し、残量が一定以下になると警報を発します。大陽日酸株式会社のAMDシリーズでは、11段階のLEDランプで、液体窒素残量を表示します。

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液体窒素凍結保存容器選択のポイント

液体窒素凍結保存容器は、試料保存容器の種類、試料の数、使用用途によって、適切な製品を選択しなければなりません。
ドライシッパーの場合は保持日数にも注意する必要があります。
目的に合わせて液体窒素凍結保存容器を選択する場合、まず、使用目的、保存方式、試料保存容器の種類、試料の数から適当なものを絞り込み、蒸発損失量や再充てん期間、価格を考慮して最適な容器を見つけることが良いでしょう。
次の例は選択ステップの一例です。
(容器選択において重視する内容によりステップの順序は変わります。以下の例はあくまで容器を選択する際の参考例です)

[前提条件]

使用目的:サンプルの保存
サンプル形状:バイアル×300本(保存はキャニスター・ラックどちらでも良い)
保存様式:気相保存
▼ ステップ1

使用目的がサンプルの保存であることから、ドライシッパーは対象外となります。

▼ ステップ2

保存様式の希望が気相保存のため、液相保存容器を候補から除外します。

▼ ステップ3

バイアル収納タイプに絞り込みます。

▼ ステップ4

バイアルを300本以上収納できる容器を絞りこみます。300本未満のものは候補から除外し、300本以上であっても収納数が過剰なものは除外します。
大陽日酸株式会社製品の場合、この段階でほぼGR48-6Rに絞りこむことができます。

▼ ステップ5

複数の製品が候補として残っている場合、価格や液体窒素蒸発損失量、再充てん期間等を比較し、希望する製品を絞りこみます。

※なお、以上のステップを大陽日酸株式会社製品で行った場合、ステップ3でおよそ9製品程度まで絞り込むことができ、ステップ4で液体窒素保存容器G48またはG48-6Rに絞り込むことができます。

当社ウェブサイトにて、ご希望に合わせて容器を探すことができる、液体窒素保存容器選択ガイドを公開しております。ぜひご活用ください。
https//www.wakenbtech.co.jp/topics/post-7848

容器関連FAQ

Q.充填時に注意することはありますか?
A.液体窒素充填時は、原則としてネックチューブ下部までの充填が基本です。開口部まで充填するとネックチューブ(エポキシ樹脂)の劣化が早くなり、破損のおそれがあります。また、開口部まで充てんした後キャップをすると、あふれた液体窒素が真空排気口に浸入し、 容器が損傷するおそれがあります。 常温の容器にはじめて液体窒素を充てんする際は、容器が十分に冷却されるまでは窒素ガスが大量に発生しますので危険です。風通しの良い場所か換気設備が整った室内で作業を行ってください。液体窒素を取り扱う際は、乾燥した専用手袋を着用し、足元は液体窒素が浸入しない履物を使用してください。履物内に液体窒素が浸入すると、長時間の曝露につながる可能性があります。詳細は、作業編の「低温の危険性と保護具の使用」をご覧ください。
Q.液体窒素の廃棄方法を知りたいのですが
A.液体窒素を廃棄する場合、換気の良い場所でふたを開けて放置し、無くなるまで蒸発させるか、草地や砂利に流します。コンクリート面やアスファルト面に廃棄した場合、コンクリートやアスファルトが破損する可能性があります。水道管破裂のおそれがありますので、下水に流さないでください。
Q.液体窒素凍結保存容器はどのように清掃すればよいですか?
A.内部に液体窒素が残っていない状態にして、アルコール噴霧するか、アルコールを含ませた清浄な布で清拭してください。内部を乾燥させる場合はブロワーを使用してください。ドライヤーのような、高温になるもの(50℃以上)は、ネックチューブや液体窒素吸着材を痛める可能性があります。
Q.液相保存・気相保存で液体窒素の蒸発量に差はありますか?
A.大きな差はありません。
Q.容器の劣化はどのように判定すれば良いですか?
A.満充填の状態から、定期的に残量を測定してください。レベラーまたは重量で液体窒素蒸発損失量を確認し、同期間での減少量が増加していれば容器が劣化しています。製造業者は1年に1回定期的に検査をすることを推奨しています。また、容器を長く使用するためには、年2回は乾燥させ、清掃を行ってください。
Q.ドライシッパーの使い方を教えてください
A.一般的な使用方法は次の通りですが、原則として付属の説明書に従ってください。
空の状態で容器の重量を量り、マニュアルやカタログに記載された空重量と同じであることを確認します。次に、ネックチューブの下端まで液体窒素を注ぎ、ふたをして10~15分放置した後、再度ネックチューブ下端まで液体窒素を注ぎます。これを3~4回繰り返し、液体窒素の減りがおさまったら、ふたをしたまま24時間放置し、容器に残った液体窒素を捨てます。このとき、満充てんした状態の重さ(カタログ等に記載されています)になっていることを確認して使用してください。使用状況にもよりますが、基本的にはカタログの保持日数から1~2日引いた日数での使用を推奨します。
Q.ドライシッパー使用時の注意点はありますか?
A.水が混入すると保持時間が短くなります。これを避けるため、購入後すぐに空の状態で重量を計測することをおすすめします。使用後に乾燥させて重量を測った際に、先に計測した空の重量よりも増加している場合は水が混入している可能性があります。この場合はカタログ通りの結果が得られませんので、事前に乾燥させてから使用してください。原則として、使用後は乾いた部屋などに置いてしっかりと乾燥させ、その後ふたをして保管してください。
Q.ドライシッパーを電車で運んでも良いですか?
A.原則として輸送業者を利用してください。鉄道のほか、航空、船、バスなどに関しては運営会社に確認してください。
Q.液体窒素蒸発損失量を少なく使うコツはありますか?
A.蒸発率は容器の開口面積に比例しますので、開口面積が大きいほど蒸発量は多くなります。ふたの開放時間を少なくしたり、試料の出し入れをなるべく少なくしてください。
Q.内部に試料を落とした場合はどうすれば良いですか?
A.ふたを開けて暫く待つと、霞が無くなり、内部が見えるようになりますので、ライトで照らして確認してください。落下物が確認できる場合は専用手袋を装着し、火ばさみのようなもので取り出してください。落下物が確認できない場合は液体窒素を完全に蒸発させて取り出す方法しかありません。なお、容器内部を確認する際、顔を容器開口部に近づけたり、内部を覗き込むと窒息の危険性がありますので、容器開口部に顔を近づけることは絶対に避けてください。
Q.液体窒素保存容器を床に置いているが、こぼれて床がひび割れてしまう。床を保護する方法はありますか?
A.床に直接液体窒素が触れないように容器の下や周囲に0.15-0.2mm程度のステンレスの板を敷くことをおすすめします。
Q.液体窒素凍結保存容器の保管環境の推奨温度はありますか?
A.メーカー側では容器を保管する環境の推奨温度は定めていません。周囲温度が低いほど液体窒素の蒸発損失量が少なくなりますが、液体窒素は-196℃のため室温(1-30℃)においては大きな影響はありません。ただし、エアコンの風が直接当たる場所に設置すると、蒸発が早くなる傾向がありますので、エアコンの風が直接当たらない場所に設置することをおすすめします。なお、水が直接かかるような場所や、高湿環境下ではフタ部分で結露が発生し、凍結すると予期せずして容器が密封状態になる場合がありますので、これらの場所で保管しないようにしてください。
Q.液体窒素保存容器用のジャケット(保護カバー)がありますが、ジャケットを装着することにより、液体窒素蒸発損失量が少なくなるなどのメリットがあるのでしょうか?
A.液体窒素保存容器用のジャケットは、容器自体の破損や傷がつかないようにするための容器保護を目的とするものです。ジャケット自体に保冷効果はありません。
Q.バイアルを保管する際の、クライオケーン、キャニスターの使用方法を教えてください。
A.バイアルをクライオケーンにしっかりと装着し、キャニスターに差し込んで、液体窒素保存容器内で保存します。バイアルをケーンにしっかりと装着していない場合は、クライオスリーブの使用をおすすめいたします。
Q.液体窒素保存容器を使用して、サンプルの輸送を行うことは可能ですか?
A.通常の気相保存/液相保存容器を使用してサンプルを輸送することは危険を伴いますので絶対に行わないでください。超低温下でサンプルの輸送を行いたい場合はドライシッパーをご使用ください。ドライシッパーは、液体窒素吸着剤に液体窒素を吸着させて超低温環境を維持するため、容器が転倒しても液体窒素が漏出しにくくなっています。また、専用の輸送保護ケースがあるものもありますので、ドライシッパーを使用して輸送を行ってください。
Q.液体窒素保存容器内にカビが生えた場合はどのように対処すればよいですか?
A.容器の内部洗浄と乾燥を行ってください。それでもカビが取れない場合は、買い替えを推奨いたします。ドライシッパーの場合も、内部の液体窒素吸着材の交換はできませんので、買い替えを推奨いたします。
Q.ドライシッパーについて、危険物非該当証明書は発行できますが?
A.大陽日酸株式会社製品についてはメーカーから発行が可能です。
Q.ケーンとストローを一緒に入れることはできますか?
A.バイアル型またはストロー型のキャニスターの場合、ケーンとストローを同時に入れることができます。ただし、ケーンはステンレス製、ストローはプラスチック製であることから、キャニスター内でぶつかるとストローが割れるおそれがあります。

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参考資料
大陽日酸株式会社「液体窒素凍結保存容器総合カタログ」
Cryo Bio Systems社ホームページ
編集 : ワケンビーテック株式会社・企画推進部
監修 : 小原有弘/国立開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
JCRB細胞バンク(創薬資源研究プロジェクト)
協力 : 大陽日酸株式会社
今村酸素株式会社
(敬称略)

初版:2018年1月20日
第2版:2023年1月4日

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液体窒素容器に添付できる簡易ガイドもあります

取り扱い時の注意や、緊急時対応を1枚(B5サイズ表裏)にまとめた簡易ガイドも作成しています。

  • 簡易ガイド表

  • 簡易ガイド裏

  • 使用例

液体窒素保存容器に引っかけておけば、手軽に注意点や緊急時の対応を確認できます。
当簡易ガイドは無償で配布しております。
ご入用の場合は以下のボタンからご連絡ください。特殊な耐水紙に印刷したものをお送りいたします。
また、ご請求に当たっては必ず必要部数・送付先を明記していただきますようお願いいたします。

※本資料は液体窒素の安全な使用にお役立ていただけるよう配布しているものです。
ご請求に対し、弊社から無理な営業行為等を行うことは一切ございません。
弊社との取引の有無に関わらず、どなたでもご請求いただけますので、是非ご活用ください。