製品紹介

正確かつ再現性のあるウェスタンブロッティングのデータを取得するには

細胞タンパク質の研究では、様々な細胞株の中からタンパク質を効果的に識別し、検証することが必要不可欠です。従来のウェスタンブロットでこれらの情報が得られるものの、シグナルが強すぎたり、弱すぎる場合はそれに合わせて調整する必要があります。適当なデータを取得するまで試行錯誤を繰り返さなければならないこともあり、この場合、時間や労力を費やすことになります。また、従来のイメージングシステムでは、目的とするタンパクの近くにあるバンドも強く取得してしまうため、目的のデータ取得に時間がかかるのも大きな課題でした。

X線フィルム方式

昔の暗室写真と同じように、強いX線装置を使用してタンパク質サンプルの画像を取得する方法です。感度が高く、シグナルのロスもありません。米国などでは今でも好まれている方法ですが、ウェスタンブロットにおいては、次のような欠点もあります。

  • 暗室や試薬、その他の化学薬品が必要なため、メンテナンスに手間がかかり、経費が高い
  • X線フィルムの処理に必要な化学薬品は、ヒトや環境にとって有害な場合がある
  • X線フィルムの準備や処理には時間や労力がかかる
  • シグナルの取得が弱い、ダイナミックレンジが狭い。また、シグナルが飽和しやすいため、複数回画像取得を行わなければならないことがある
冷却CCD方式

工業用グレードのSLRカメラを使用し、画像を取得する方法です。冷却CCDカメラによるウェスタンブロットは、X線フィルムに代わる方法として知られています。X線フィルム方式と比べ、定量イメージングの正確性や画像範囲の広さ、デジタル化などの点において優れています。
ただ、これらのメリットはあるものの、冷却CCD方式は、次のような課題があります。

  • 感度が低く、大幅なシグナルロスがある
  • 定量レンジが低く、望ましい結果が得られない場合がある
  • シグナルが飽和しやすく、適当な画像を得られないことがある。この場合、適当な画像を取得するのに時間がかかる。

ウェスタンブロットのより良いアプローチ


革新的なタッチイメージング

接触化学発光イメージングは、レンズのないイメージングプロセスです。サンプルを感光チップに直接接触させるため、イメージングは1秒で完了します。さらに、センサーチップの範囲は従来の冷却CCDイメージング130倍であり、各ピクセルのサイズエリアも400倍以上に増加しています。

この先進的なテクノロジーにより、冷却CCDカメラの様々な課題を解決することができます。

  • メンブレンは直接感光チップに接触し、全てのシグナルはロスなく捕捉されます。これにより、感度やイメージングのスピードが大きく向上しています。
  • 超高感度の大サイズ感光チップにより、感度やイメージングのスピードを向上しています。
  • ピクセル数が多く、定量レンジが飛躍的に向上しています。これにより、サンプルの正確な定量が可能です。
  • イメージングにレンズを使用しないため、レンズによって引き起こされる画像の歪みがなく、正確な結果が得られます。
超高感度

レンズを使用しない直接接触式のイメージングによりシグナルのロスなく、非常に弱いバンドも捕捉可能。大サイズの感光チップにより、感度が高く、より正確な結果が得られます。

広いダイナミックレンジ

チップに直接サンプルが接触するため、感度が著しく向上しています。非常に弱いシグナルであっても捕捉可能なため、シグナルのロスやイメージングの失敗を大きく低減することができます。

イメージングはわずか1秒

イメージングのプロセスを可能な限り簡素化しており、必要な時間を短縮しています。サンプルを感光チップ乗せてボタンを押すだけで、すぐに画像が取得できます。

最大90%スペース削減

最新技術を搭載したコンパクトな装置なため、研究室の大小を問わず設置が可能です。オールインワンの装置なので、他の機器や専用室は不要で、さらにスペースの削減が可能です。

e-BLOT Touch Imagerについて


タッチイメージャー

e-BLOT Touch Imagerには鮮明で理想的な画像を取得するための大型の感光チップが搭載されており、いつでも正確な画像が取得できます。
製品の詳細は以下のリンクボタンから御覧いただけます。

主な特長

  • 広いダイナミックレンジと大きなフルウェル容量による、高い露出オーバー耐性
  • 最新のアプリケーションを採用したモジュール式ソフトウェアにより、必要な機器を削減
  • 簡単にバンドのシグナルを定量化可能
  • NASAレベルのセンサーが、鮮明な画像撮影を実現
  • 安定かつスマートな構造のため、冷却システムは不要