アプリケーションノートコールドチェーン

Application:ドライアイスまたは液体窒素上での瞬間凍結 Snap Freezing on Dry Ice or Liquid Nitrogen

はじめに

瞬間凍結(スナップフリーズ)は、ドライアイス、ドライアイス/エタノール懸濁液または、液体窒素を用いてサンプルを迅速に凍結する技術です。このようにして凍結したサンプルには、バクテリアやウイルスのストック、細胞溶解物、蛋白質および組織などがあります。瞬間凍結は、サンプル中の水が凍結過程の間に氷の結晶を形成するのを防ぎ、サンプルをより完全な状態に維持します。組織が細胞溶解物の場合は、瞬間凍結は蛋白質分解酵素や核酸分解酵素の作用を遅延させ、RNAや蛋白質などの分子の分解を防きます。
瞬間凍結は、一般的には、直接ドライアイス中、またはドライアイスとエタノールかイソプロパノールを入れた容器中のどちらかで行われます。液体窒素は組織片の瞬間凍結にもよく使用されます。CoolRackCoolBoxおよび氷バケツなどbiocisionのツールは、これらの方法に適しており、簡単に工程からアルコールを排除して、操作の簡便性、秩序および再現性を高めます。
 

問題点

ドライアイス中でサンプルを瞬間凍結する現在の方法。無秩序にサンプルを配置するため、サンプルの誤認やプロセス中エラーが起こる可能性がある。ドライアイスとの接触が不均一なため凍結がばらつくことがある。

解決策

CoolRackチューブモジュールはドライアイス温度にすぐに順応し(約6~7分で室温から-78℃まで)、直接ドライアイスに接触させることなくCoolRackモジュール中での瞬間凍結を可能にする。サンプルは整理された状態に保たれ、直立した形態で均一に凍結される。

 

CoolRack高熱伝導モジュールは、液体窒素*にも使用できます。CoolRackは、約15分で室温から約-140℃に平衡化し、液体窒素(LN2)に囲まれている間はその温度に保たれます。CoolRack中の凍結チューブはきちんと整理された状態で直立に保たれ、超低温での凍結を簡単に均一に行うことができます。

 

性能データ

CoolRackモジュールを使用した瞬間凍結により、よりよい再現性が得られます。

0.25 mlの水が入った0.5 mlチューブ(ザルスタット社 #72.785)を用いてテストを行った。内部の水温は、キャップに開けた穴から差し込んだ特別製のアダプターと温度測定用の熱電対プローブを用いて測定した。チューブはCoolRackにセットしたもの(緑)、直接ドライアイスに差し込んだもの(赤)の温度を測定した。異なる3本のチューブを温度測定したデータをグラフに示す。 いずれも最終到達温度には差はあるものの、瞬間凍結プロセスで最も重要となる凍結温度カーブはドライアイスに直接差し込んだ場合と遜色のない結果が得られた。
 

瞬間凍結用のCoolRackモジュールの製品選択ガイド

チューブの種類 CoolRack (サンプル数) カタログ番号 アイスバケツ
微量遠心チューブ
1.5~2.0mL
CoolRack M6 (6)
CoolRack M15 (15)
CoolRack M15-PF (15)
CoolRack XT M24 (24)
CoolRack XT 5mL (12)
CoolRack M30 (30)
CoolRack M30-PF (30)
CoolRack M30-PF 500μL (30)
CoolRack M90 (90)
CoolRack M96ID (96)
BCS-163
BCS-125
BCS-127
BCS-535
BCS-539
BCS-108
BCS-128
BCS-137
BCS-102
BCS-116
1L角型
1L角型
1L角型
4L角型
4L角型
4L角型
4L角型
4L角型
9L角型
9L角型
凍結保存用チューブ CoolRack CF15 (15)
CoolRack XT CFT24 (24)
CoolRack CF30 (30)
CoolRack CF45 (45)
BCS-126
BCS-534
BCS-138
BCS-105
1L角型
4L角型
4L角型
4L角型
遠心チューブ CoolRack L (12)
CoolRack 15mL (9)
CoolRack 50mL (4)
CoolRack 250mL-PF (1)
CoolRack 250mL(1)
BCS-232
BCS-153
BCS-154
BCS-532
BCS-533
4L角型
4L角型
4L角型
1L角型
1L角型

 

biocisionアイスバケツシリーズ(角型・丸型)

ドライアイスや液体窒素を取り扱う際は、実験室の安全手順を守ってください。CoolRackモジュールは、超低温ドライアイスや液体窒素まで冷却されると、低温火傷の原因となります。ドライアイスまたは液体窒素中のCoolRackモジュールの取り扱いには十分に注意を払い、手袋や防護服を着用してください。