製品紹介

Implen OD600のパフォーマンス

implen OD600のパフォーマンス

Implen OD600は600nmでサンプルの光学密度を測定するユーザーフレンドリーな装置で、細菌増殖率の測定やMcFarland濁度測定など様々なアプリケーションに最適な装置です。

OD600法は次の目的で利用されています。

正確な増殖モニタリング

増殖フェーズ(遅滞期、対数期、静止期、衰退期)を正確に追跡し、回収に最適なタイミングを把握する。

試験実施タイミングの最適化

通常、培養はOD600値が0.4程度に達するまで行います。細菌が対数期にあることで、最大限の効率が得られます。

様々なアプリケーション

一貫した信頼性のある試験結果を元に、培養の管理を行うことができます。

Implen OD600の主な機能とメリット

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高い正確性と信頼性、幅広い測定レンジ
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  • OD600法、McFarland法(比濁法)により様々なタイプの菌株の増殖率測定が可能
  • 幅広いダイナミックレンジ。OD600:0~4A、McFarland:0~16MFU
  • E. Coli(大腸菌)や酵母など、様々な菌株を正確に測定。(OD600:@1A:<±0.01 A、McFarland:@0-8MFU:≦±0.1 MFU)
グローブ対応3.5"タッチスクリーン
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  • グローブ対応の3.5"タッチスクリーン(480×320px)により、簡単に操作可能
  • タッチスクリーンの表面は滑らかなガラスで、安全キャビネットやクリーンベンチ内での使用に最適。恒温槽や嫌気環境下でも使用可能。
    ※使用においては、一定の制限がかかる場合があります。詳細については弊社までお問い合わせください。
  • 水、エタノール、洗剤などで簡単にクリーニングできます。
  • ガラス面やサンプルホルダーは清拭可能で、清潔を保てます。
直感的なOD600/McFarladアプリを搭載
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  • 予め、OD600とMcFarlandアプリが搭載されています。サンプルリスト機能により、データ管理とエクスポートも簡単に実行できます。
  • OD600プログラムにより、600nmでの光学密度(OD600)を測定することにより、液体培地中の細菌の増殖をモニタリングが可能です。OD600は、増殖ステージを決定し、最適な細菌回収タイミングを把握する上で重要なパラメータです。
  • McFarlandプログラムは、標準液と濁度を比較することにより、細菌懸濁液の密度を推定します。これにより、植菌の準備や薬剤感受性試験などの効率化が可能です。
ユーザーフレンドリーなインターフェースと多容器への適合性
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  • Implen OD600にはNanoPhotometerのシステムをベースとした、直感的でユーザーフレンドリーなインターフェースが備わっています。
  • DiluCellや10mmマクロ/セミマイクロキュベット、10/12/16/18mm ガラス/プラスチックチューブなど、様々な容器に対応しています。(アダプター不要)
  • 充電中はLEDライトが点滅して状態を表示します。
スタンドアロンで軽量、かつ持ち運び可能
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  • Implen OD600は、バッテリーを搭載しており、電源供給のない状態で8時間以上連続で使用できます。(バッテリーの劣化や周囲環境により短くなる場合があります)
  • 外部電源またはバッテリーのいずれでも使用可能。
  • サイズは14×11×7cmとコンパクトで重量も0.6kgと軽量。持ち運びも容易で、スペースを取らないため、様々な場所で使用可能です。
  • 携帯性に優れるため、屋外での使用や安全キャビネット内、恒温槽内、また嫌気性環境下などでも使用できます。

    ※使用においては、一定の制限がかかる場合があります。詳細については弊社までお問い合わせください。

大容量データストレージ&多言語対応
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  • 内部ストレージ容量は4GB。サンプルリスト機能により、過去の測定データへのアクセスも容易です。
  • 英語はもちろん、日本語、スペイン語、フランス語など、多言語に対応。
簡単にデータエクスポート&先進的な接続オプション
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  • USB接続により、CSVまたはXLS形式で簡単にデータをエクスポートできます。
  • 充電ポート:USBタイプC、データエクスポート:USBタイプA
  • WiFi、LAN/Ethernet(REST API)を介してLIMSへ統合可能。



Beer-Lambert(ランベルト・ベール)の法則

Beer-Lambertの法則は、光の吸収とサンプルの特性を関連付ける法則です。サンプルを通過する光の透過率 (T=I/Io I=入射後の光強度 Io=入射前の光強度)、モル吸光係数 (ε)、サンプル濃度 (c)、および光路長(d) の間に対数関係があることを示す法則です。条件を一定の状態に保ったまま、光路長 (光の移動距離) を変更することで、この法則に従った状態でサンプルを希釈することができます。この原理は、NanoPhotometer NP80 および C40、またImplen OD600(DiluCell使用時)で利用されています。



OD600測定の線形範囲

OD600測定における装置の線形範囲は、微生物培養の全体的な増殖サイクルを正確にモニタリングする上で重要です。培養密度をフルに測定するためには、測定範囲は少なくとも2.5OD以上であることが推奨されます。

ただし、死んだ菌の量が多い場合はその線形性に影響を与える(結果に影響を及ぼす)おそれがあることを理解しておくことが大事です。こういった場合、期待する測定範囲において装置の線形性が保たれるよう慎重にパラメータを選択し、サンプルを希釈することが必要になるかもしれません。

DiluCellによる仮想希釈

DiluCellを使用することで、OD600測定時に必要な希釈の手間を軽減し、効率的に測定を行うことができます。この革新的な容器を使用すると、サンプルを仮想希釈することができ、また必要なサンプル量を減らすことができます。
DiluCellは、光路長を1mmに短縮する独自の設計 (DiluCell™ 10)により、 Beer-Lambertの法則を利用してサンプルを10倍に仮想希釈します。DiluCellを使用した仮想希釈により、時間の節約や、希釈ミスの軽減、クロスコンタミネーションの防止が可能です。また、微生物研究において、正確かつ効率的な OD600測定を行うことができます。