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ECHO社 蛍光顕微鏡 Revolve モニター結果
~ 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所  創薬資源研究支援センター創薬資源研究プロジェクト JCRB細胞バンク  馬場憲三様 ~

1.研究室およびご研究内容のご紹介

JCRB細胞バンクは公的バンクの運営を通じて、 国内の研究基盤を支えると共に、常に最新技術動向に目を向けて、 創薬・疾患研究等を加速・活性化するための新規細胞資源開発、 供給体制の整備を進めています。
 
個人の研究内容としては、機能細胞、特に細胞集塊(コロニー、スフェロイド、オルガノイド、 組織等)で機能を発揮する細胞の提供体制を構築するため、これまで効率よく凍結できなかった細胞集塊の凍結保存技術開発を行っています。

2.Revolveを使用してみて良かった点、役に立った点

  • 蛍光顕微鏡であるのに本体サイズがかなりコンパクトであった。また、必要な電源が1か所のみで、暗室も不要なので、あまり場所を選ばずに設置できるのが良かった。
  • 今回はヒトiPS細胞由来神経分化細胞(ニューロスフェア)の撮影に使用してみたが、非常に使いやすかった。iPadの操作そのままで、直接画面にタッチして簡単に操作し、直感的に観察、蛍光の調整、撮影まで実施することができた。
  • 観察時の画像や撮影された画像も綺麗で、画面をピンチアウトすることで簡単に見たい部分をデジタルズームできるので、ニューロスフェアから伸びている軸索の重なりなどもクリアに観察することができた。
  • 撮影した画像のアノテーション機能があり、画面にタッチしてスフェロイドの輪郭をなぞって面積を算出したり、軸索の長さを測ったりして、概ねの状態をすぐに簡単に確認できるのが便利だった。

3.Revolveによる撮影画像

軸索が伸長したヒトiPS細胞由来神経分化細胞(ニューロスフェア)
検体・サンプル: ヒトiPS細胞由来神経分化細胞(ニューロスフェア)
詳細: 免疫蛍光染色済み(β3-Tubulin:Alexa Fluor 488、核:DAPI)
顕微鏡: 倒立顕微鏡
消耗品: 24well 平底plate

 

位相差画像


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対物レンズ: 4X Fluorite Phase | N.A. 0.13 | WD 17 mm
位相差、デジタルズーム約1.7倍

 

蛍光画像


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対物レンズ: 10X Fluorite Phase | N.A. 0.30 | WD 10 mm

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対物レンズ: 20X Fluorite Phase ELWD | N.A. 0.45 | WD 6.6-7.8 mm
蛍光フィルター: FITC - EX:470/40 EM:525/50 DM:495
DAPI - EX:380/30 EM:450/50 DM:425

 

*サンプル調製方法および実験内容の詳細は以下の論文をご参照ください。
K. Bamba, M. Ozawa, H. Daitoku et al. Diverting the food-freezing technology improves the cryopreservation efficiency of induced pluripotent stem cells and derived neurospheres. Regenerative Therapy 27 (2024) 83-91.

 

*本評価は、機器モニター企画にご協力いただいたお客様からのご意見です(プロモーションを含みます)。