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アプリケーションノート特集記事
細胞加工製品、再生医療等製品の発展に伴い、今後の再生医療では、細胞培養工程のスケールアップが必須条件になっています。
しかし、スケールアップの開発では、細胞培養やその他の工程において、作業効率が落ちるのではないか?という懸念があります。
また、患者自身の細胞(自家細胞)を使用する場合、採取後の培養に時間がかかるため、すぐに治療に使用することができません。
そこで現在注目されているのが、ドナーから提供された細胞、つまり他家細胞(ES細胞、iPS細胞)の使用です。
ドナーから採取した細胞を事前に大量培養しておくことで、より早く治療に使用することができます。
今回、予備実験における未分化iPS細胞の凍結保存の成功を元にして、iPS細胞から分化した心筋細胞について、
治療で利用できるスケールでの凍結保存に関する検討を実施しました。
予備実験(前回までの報告)
ThawSTAR CBでの解凍時の凍結保存バッグ
凍結前細胞
47本バイアル
250mLバッグ
コントロール1本
結論
大容量の凍結保存、解凍作業で、細胞への影響は非常に少なく、作業効率のUPが可能である。
実 験
本実験では、研究用iPS細胞を心筋細胞に分化し、
2回目の凍結実験を行い、評価しました。
1
ラベル作成・貼付
2
凍結操作
3
凍結保存
4
解凍作業
5
解凍後培養
*比較対象:2mLバイアル14本(液量21mL)
1
7.5分
2
6分
4
60分
▶合計:1時間以上 生存率:94%
*1回目50mLバッグ(液量20mL)
1
3.6分
2
3分
4
10分
▶合計:20分以内 生存率:91%
*2回目50mLバッグ(液量20mL)
1
3.6分
2
3分
4
10分
▶合計:20分以内 生存率:91.5%
5 培養後の評価
▶解凍接着培養
2日間培養
2mLバイアル14本
50mLバッグ1回目
50mLバッグ2回目
6日間培養
2mLバイアル14本
50mLバッグ1回目
50mLバッグ2回目
50mLバッグ保存細胞は、14バイアルと同等の接着性を示した。差は見られなかった。
▶解凍接着培養6日後 拍動解析(SONY SI8000)
14vial
拍動数:32.3回/min
50mLBag
拍動数:31.4回/min
50mLバッグ保存細胞は、14バイアルと同等の拍動を示した。差は見られなかった。
▶心筋球作製能力
凍結前
2mLバイアル14本
50mLバッグ1回目
50mLバッグ2回目
50mL バッグ保存細胞は、14バイアルと同等の心筋球作製能力を示した。差は見られなかった。
【データ提供元:慶應義塾大学 医学部循環器内科 遠山 周吾 講師の研究グループ】
※上記製品は、クライオマックス凍結バッグを除き、全て研究用製品です。
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