製品紹介特集記事
日経電子版・日経バイオテク掲載!
ATTRANに関する記事が、2021年3月19日の日経電子版、2021年7月日の日経バイオテクに掲載されました!
近年、細胞を利用することにより、失われた身体の機能や器官を回復させる再生医療が注目されています。
正常な組織から採取した正常な細胞を培養して増殖させ、これを患部に適用することによって機能を回復させるもので、いわゆる対症療法ではなく根治療法に当たります。
これにより、これまで完治が難しかった疾患が将来的に完治する可能性もあり、再生医療への期待も高まっているところです。再生医療には、血小板由来の濃縮因子を患部に注入するPRP-FD療法や、脂肪由来幹細胞を患部へ注入する方法などの注射・点滴による方法の他、細胞培養によって作成した細胞シートを患部に適用する方法などがあります。
細胞シートを患部に適用する方法では、細胞シートが薄く、破損し易いため、キャリア材が必要となります。
このキャリア材には細胞シートとの適切な密着性及び剥離性が求められますが、従来品では術者の作業性を満足させる材料はありませんでした。
そこで、ニッカン工業ではエレクトロニクスで培った技術を応用することにより、作業性の高いキャリア材としてATTRANを開発しました。
ATTRANは生体適合性基材に植物由来材料をコーティングした安全性の高い材料で、細胞シートとの密着性、剥離性に優れています。
組織から採取した細胞をCPCで培養し、細胞のシート化を行いました。
完成した細胞シートに剥離用培地を添加し、剥離可能になった時点でT75フラスコ用ATTRANをアプライした後、反転させ、さらに4分割ATTRANをアプライしました。
これにより、細胞シートはT75フラスコ用ATTRANと4分割ATTRANで細胞シートを挟み込んだ状態となります。この後、日本薬局方ガーゼで包み、乾燥を防ぐため輸液を滴下し、汎用容器へ移動しました。汎用容器はさらに輸送袋へ入れ、ヒートシールを行い密封しました。
上記の輸送梱包手順に従って梱包した後、CPCのある銀座よしえクリニック 都立大院から、通常の宅配業者の「クール(冷蔵)便」を想定した輸送(48時間)で各院へ配送し、細胞の生存率をLDHで評価しました。結果は次の通りでした。
条件 | 温度 | 時間(H) | LDHスコア(%) |
---|---|---|---|
静置保管 | 冷蔵 | 48 | 100 |
近距離輸送(都内拠点間) | 冷蔵 | 48 | 92.8 |
一般的に細胞シート輸送には高価な専用容器を用いて形態と品質の保持を行いますが、今回、ATTRANを使用することで、安価な汎用容器でも細胞シートの輸送が可能であることが分かりました。ATTRANを使用することにより、
近距離輸送であれば大幅なコスト削減が実現でき
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再生医療がより身近な医療となります
細胞シート輸送に関してお悩みの場合、是非一度ATTRANをご検討ください。
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