製品のよくあるご質問

  • [BelloCell]BelloCellから異音がしますが、どうすればよろしいですか?
    附属の注射器に緑色のグリースが入っています。 BelloCellボトルがない状態で、中の中心部を見ていただくとネジがあります。装置を停止させた状態で、このネジ部分にグリースを塗ってください。 その後、10~30分程装置を動かし(上下運動)、改善するか確認してください。 改善しない場合は弊社までご連絡ください。
  • [BelloCell]BelloCellボトルのCOAは提供可能ですか?
    可能です。弊社までお問合せください。
  • [BelloCell]BioNOCⅡを利用できるバイオリアクターはありますか?
    弊社では販売しておりません。
  • [BelloCell]BelloCellボトルは洗浄して再利用できますか?
    できません。 一部にオートクレーブできない素材が使用されています。 また、フィルター部分などが劣化するため、放射線滅菌を行うこともできません。
  • [BelloCell]ボトルの中にあるマトリックスは、それのみを購入できますか?
    可能です。 CES-BN00050 BioNOCⅡ(50g)、CES-BNC00250 BioNOCⅡ(250g)、CES-BNC01000 BioNOCⅡ(1000g)を提供しています。 これらは、未滅菌のため、オートクレーブで滅菌してからお使いください。
  • BelloCellシステムの大型、生産用、工業用の装置はありますか?
    TideCellという品名で販売しています。BelloCellのマトリックス封入スペースは、100mLですが、TideCellでは、同スペースが2L、10L、20L、100Lで、よりスケールの大きい高密度培養が可能です。医薬品製造に使用しても問題ないグレードの装置として実績があります。 詳細についてはお問い合わせください。 商品情報:TideCell プロセス用細胞培養装置
  • BelloCellシステムで、昆虫細胞-バキュロウイルス発現系の培養は可能ですか?

    可能ですが、ウイルス感染時のM.O.Iは10を推奨します。ウイルス液は500mL培地に希釈されるため、ウイルス液の最終濃度にご注意ください。

  • BelloCellシステムで細胞総数は、どのように測定するのですか?
    BelloCellシステムには、CVDキット(クリスタルバイオレット溶液)が付属しております。プロトコルに従ってサンプリングしたマトリックスの細胞の核数を計測し、ボトル内のマトリックス総数に対しこの核数を乗じて算出します。 BioNOC-Ⅱマトリックスのボトルでは、マトリックスが1ボトル当たり約865枚です。
  • BelloCellボトルには、バッチと灌流がありますが、初めて使うならどのボトルが良いのですか?

    目的にもよりますが、BelloCell-500APボトル(灌流)をお奨めします。細胞数計測のためのマトリックスの取り出しや、培地交換の手間を軽減させることができ、扱いやすいのが特長です。

  • BelloCellボトルでの細胞の付着担体は、何種類ありますか?
    現在は、1種類のみです。 BioNOC-IIは100%PETで、ボトル1本あたり、およそ16,500cm²の表面積を持ちます。
  • BelloCellシステムは、同時に何本行えますか?
    バッチ培養の場合、最大4本同時に行えます。灌流培養(パフュージョン:BS7000)でも、最大4本同時に行えますが、付属する灌流用のチューブラインは2本です。3本、4本での培養を行なう際は、別途ご購入ください(CES-BCA01301 チュービングコンプリートセット)。
  • BelloCellシステムは、なぜ大量の細胞を培養できるのですか?
    BelloCellシステムでは、ボトルの中間に詰め込まれたファイバー製マトリックスの表面に細胞を付着させます。装置がインキュベーター内でボトルの蛇腹部分を伸縮させて培地を上下させ、マトリックスが液相(培地)/気相を交互に行き来します。マトリックスが液相にある場合、細胞は十分なエネルギー交換ができ、気相にあ場合は十分なガス交換を行うことができます。このような効果から、マトリックスを100mL体積に押し込んいても、マトリックス表面積全体に、状態良く細胞を増殖させる事が可能です。
  • BelloCell高密度培養装置は、どのような目的に使用できますか?

    主に付着性細胞の大量・高密度培養が目的です。分泌蛋白質の回収、ウイルスの回収に極めて高いパフォーマンスを発揮します。

  • [BelloCell]培養時に必要な初期細胞数を教えてください。
    通常、1×10⁸cells/ボトル程度です。付着性の高い細胞や増殖能が高い細胞ではこれより少ない細胞数でも可能です。ただし、BioNOCIIマトリックスに定着した細胞数が、その後の培養の効率に直結しますので、ある程度の細胞数を用意されることをお勧めします。
  • [BelloCell]BelloStageと同じチャンバー内で他の培養をしても構いませんか?
    あまりお勧めしません。特に動物細胞の培養時にはpH制御のためにCO₂濃度設定を変更することがあります。また、BelloStageの振動が別の培養系に影響を与える事もあります。
  • [BelloCell]BelloStegeをインキュベーター内に設置する条件を教えてください
    弊社で販売するThermo Fisher Scientific社フォーマ CO₂インキュベーターにはすべて問題なく設置が可能です。他モデル及び他社製インキュベーターの場合は以下の条件を満たすものを選んでください。 灌流培養(パフュージョン)をご利用の場合は、BelloFeederポンプ、培地ボトルを設置するスペース・棚耐荷重が必要になりますので、別途ご相談ください。 設置スペース: 270(W)×370(D)×415(H)mm 以上のスペースがあること。 ボトルを取り外すために本体上方向のスペースに余裕があることが好ましい。 設置する棚板の耐荷重: 10kg以上(BellloCell培養ボトル4本を使用時) 参考:BelloStage本体7.0kg+(培養ボトル重量約200g×4)+(培地重量500g×4)=9.8kg ユーティリティ: CO₂制御機能(動物細胞を培養する場合) インキュベーターのチャンバー内からのアクセスポート(φ30mm以上) インキュベーター外扉が鉄製で極端に湾曲していないこと(BelloStageのコントローラーはマグネットで固定します)
  • [BelloCell]BellCellを生産に使用することは出来ますか?cGMP対応についても教えてください

    BelloCell培養ボトルは、CLASS10000環境で製造されており、QCプロセスも厳格で高く安定した品質を提供しております。IQ/OQやCOQ(品質証明書)を含むバリデーション・認可・cGMP製造用資料についてはサポート致しますので弊社までご連絡ください。

    BelloCellのバリデーションプロセスは、ローラーボトルのそれと似ているものがあります。PQ(Process Quality)用には、通常一つのバッチとして、一度にたくさんのボトルをテストする必要があり、細胞増殖と蛋白発現量をチェックいたします。3プロセスの一貫性・再現性を再確認するために、3回のテストが必要です。

    各BelloCel培養lボトルには一つのロット番号が付けられ、バッチレコードにて簡単に追跡できることになっております。

  • [BelloCell]BelloCellを使用した実績を教えてください。
    BelloCellを使用した培養例には多くのアプリケーションノートおよび論文があります。随時更新しておりますので、以下のリンクをご参照ください。 アプリケーションノート・文献:CESCO Bioengineering
  • [BelloCell]CES-BCS07000のチュービングセットが2つしか入っていない理由は?
    BelloStageには4本のBelloCell培養ボトルをセットできますが、灌流培養(パフュージョン)を行う場合は連続的に培地を供給するチューブラインや培地ボトルなど、インキュベーター内に多くのスペースを必要とします。 その殆どのケースにおいて2本以上のボトルを同時培養されることが少ないため、標準構成では2セットを同梱させていただいております。
  • [BelloCell]チュービングセットのチューブのみの販売はないのですか?
    チューブのみご購入いただけます。何度も繰り返し使用しますと、摩擦などによりチューブが先に劣化します。CESCO社ではポンプヘッド、ボトルキャップを除いたチュービングアクセサリー(BCS-CES-BCA01302)を別途販売しております。未滅菌のため、滅菌してご利用ください。
  • [BelloCell]チュービングセットのボトルキャップとポンプヘッドは、再利用可能ですか?

    洗浄、オートクレーブをかけることを通して再利用できます。
    ポンプヘッドはオートクレーブできません。

  • [BelloCell]チュービングセットは滅菌可能ですか?
    チュービングセットは、ポンプヘッドを外して、チューブ本体をオートクレーブにかけることが可能です。 オートクレーブは121℃、30分で行ってください。 乾熱滅菌は行わないでください。
  • [BelloCell]トリパンブルー溶液とクリスタルバイオレット溶液(CVD)の違いは?

    トリパンブルーは細胞の生死を判定するために使用する試薬で、細胞のタンパクを深青に染めます。死細胞は細胞の損傷により膜の透過率が高いので早く染まり、時間が経つと生細胞も染まります。

    クリスタルバイオレット溶液(CVD kit)は、BelloCellで生細胞のみを測定するときに使用します。
    同溶液にはTriton Xが十分量存在し、マトリックス付着した細胞の細胞膜を溶かします。
    核は溶解せず、マトリックスから外れて、クリスタルバイオレットで蛍光紫に染色されます。このため、一定量の溶液中の核数を測定することで、1枚のマトリックス当たりの細胞数(各数)を算出することができます。
    なお、1ボトルあたり、865枚のマトリックスが封入されています。

  • [BelloCell]付着性の弱い細胞を用いての細胞培養がうまくいきません。何かアドバイスはありませんか?
    原因の一つとして、細胞がトリプシン処理に対し非常に敏感な細胞であることが考えられます。BelloCellにセットする種細胞のペレットにトリプシンが残留していると、ボトル内のBioNOCIIマトリックスに細胞がうまく定着できず、細胞の成長が非常に遅くなります。以下の点を参考にしてください。
    • 種細胞回収時のトリプシン処理時間をできるだけ少なくしてください(3分未満)。
    • 回収した種細胞は血清培地を使用してトリプシンを中和後、遠心処理にて細胞を再回収してご使用ください。
    • 種細胞の細胞数は、1.5~2x10⁸/ボトルにすると(通常の1.5倍程度)、より良い結果が得られると考えられます。多くの細胞をBioNOCIIマトリックスに定着させることが培養を成功させる大きなポイントです。
    • 培地交換やサンプリングのためにボトルを取り出す際には、出来るだけボトルに衝撃を与えないようにしてください。より効果的に培養をするためには500Pボトル(灌流培養モデル)のご使用をお勧めします。
  • [BelloCell]実績のない細胞種で培養したいのですが
    マイクロキャリアービーズやローラーボトルなど、付着系での培養が可能な場合は、BelloCellでの培養は十分可能だと推測されます。BelloCellでの実績がない細胞種の場合、まずは播種する細胞数をできるだけ多くしてお試しください(例:2×10⁸cells)。この状態で順調に増殖するのであれば、標準的な1×10⁸に下げて、再度お試しください。細胞の播種後、より多くの細胞がBioNOCIIマトリックスに定着することが、その後の培養に大きく影響するからです。 必要な場合、現状での培養条件と細胞成長のデータ(接種密度、細胞生長曲線、pH変化、培地種類、血清量、ビーズのグラム重量及びその他の代謝数値)を教えていただければ、適切なアドバイスをさせていただきます。
  • [BelloCell]浮遊系で培養している細胞をBelloCellで使用する場合は?
    FreeStyle293(インビトロジェン社)の場合、培地をMEM系培地にして血清を入れると接着能が復活します。CHO-Sは簡単に接着能は復活せず、徐々に接着するように順化していく事が多いようです。Hybridomaの培養は無血清では難しく、血清培地を使用し成功した例が報告されています。 アプリケーションノート2,3,4,6,7,10,14,16,17は、BelloCellにて浮遊細胞を培養したデータです。浮遊細胞が付着可能かは、培地選択により決定されるケースが多いです(アプリケーションノート1をご参照ください)。適切な培地の使用で、浮遊細胞もBelloCellでの培養が可能になります。もし培養しようとする浮遊細胞が付着性も持っている場合、種細胞を用意する時には浮遊用の培養でも構いませんが、BelloCellでは出来るだけ付着細胞用培地のご使用をお勧めします。 アプリケーションノート・文献:CESCO Bioengineering
  • [BelloCell]灌流培養(BelloCell-500P Bottle使用時)を行う際のチュービングセットは市販されているボトルのキャップに合いますか?

    通常、ガラスボトルのキャップはGL32(Φ32mm)とGL45(Φ45mm)の規格がありますが、チュービングセットに付属するキャップは45mmが採用されています。

  • [BelloCell]細胞を播種する(BelloCellボトルに細胞を植え込む)際の注意点を教えてください
    殆どの付着性細胞では、通常のプロトコルで順調に培養することが可能ですが、より早く細胞を増殖させ培養期間を短縮するためには、以下の点を参考にしてください。
    • 種細胞を播種する際は、ピペットを使用し、BioNOCIIマトリックスに対して円を描くように均等に播くようにしてください。
    • 動物細胞の場合、培地中の初期pH濃度は7.2~7.4程度を目安としてください。長期間保管されていた培地を使用される場合は注意してください。
  • 灌流で付属されるポンプの使い方が分かりません。

    特殊なポンプです。プログラムで動かす場の設定は、1日あたりの循環量を入力します。さらに、この循環量を「1日何回に分けて循環させるか」を選択し、プログラム開始時刻を入力して保存します。電源がONの状態で開始時間になれば循環を行います。なお、保存した設定値は、電源OFF後でも保持されます。

  • 灌流時に培地瓶とポンプのプログラムは、どう考えたら良いのでしょうか?

    基本的には、1Lの培地ボトルを使用する場合、プログラム設定で1日あたりの循環量を1Lにします。2Lの場合は、1日あたりの循環量を1999mLにします。分泌生産時は、この循環量を変化させる事で、より効果的に培地瓶に分泌タンパク質を溜めることができます。そのため、培養中にプログラムを変化させて、より良い設定値を探す事が重要です。

  • 無血清培地を使用したいのですが、可能でしょうか?

    可能ですが、無血清培地は、浮遊細胞用である事が多いため、十分ご注意ください。なお、ご利用の際は、接着細胞用の無血清培地に細胞を順化した上でご利用いただくか、血清培地で培養を開始し、中期段階・飽和状態で無血清培地に切り替えるなどの検討が必要となります。

  • 細胞が増殖していません。何を確認すべきですか?

    培地のpHとグルコース濃度を確認して下さい。pHが7.0以下になると、細胞の増殖が止まる傾向があります。pHが7.0以下になっている場合は重曹などで、pHを7.2に戻してください。グルコース濃度が低すぎると増殖が停滞します。

  • 細胞からの蛋白質分泌の培養を行なう際は、どれくらいの期間培養できますか?

    BelloCell-500APやBelloCell-500Pボトルでの灌流培養で、1ヶ月以上の長期培養が可能です。灌流培養時に使用する別置きの培地ボトルの培地の交換を続けるだけで、培地中の分泌蛋白が回収できます。

  • 培地の交換は、どのタイミングで行なうのですか?

    BelloCellシステムには、グルコース測定キットが付属しております。(できれば)毎日、培地のグルコース濃度を測定してください。エネルギーがない状態が発生すると、細胞が増殖しなくなります。

  • NIH3T3細胞(マウス胎児皮膚細胞)での実績はありますか?
    NIH3T3細胞(マウス胎児皮膚細胞)での実績はあります。 しかし細胞数が8×10⁸ まで増殖した後、細胞が剥がれ始め、これ以上増殖することができませんでした。 これはMDCK細胞の培養状況と同じです。この二種の細胞ともBioNOCII上で三次元形態まで成長することができず、BioNOCIIの担体表面にしか成長できないため、ある程度以上の細胞増殖に影響したのだと考えられます。
  • このシステムは、どのように使用するのですか?
    BelloCell高密度培養装置は、CO₂インキュベーターに装置を設置して使用します。細胞と培地はディスポーザブルタイプのBelloCellボトルの中で培養します。BelloCellボトルは目的に合わせて選択する事が出来ます。
  • どのような細胞を培養できますか?
    BelloCell高密度培養装置は、付着細胞専用の培養装置です。CHO、Vero、BHK、MDCK、HEK293、NIH-3T3、Huh-7、昆虫細胞Sf-9等のアプリケーションが存在します。 それ以外の細胞の場合、性質の近い細胞でのアプリケーションを適用できます。 アプリケーションノート・文献:CESCO Bioengineering
  • 培地交換が面倒なのですがいい方法はありませんか?
    BelloCellシステムでは灌流培養(パフュージョン)を選択して頂けます。灌流培養では、別置きの培地ボトルとBelloCellボトルをペリスタリックポンプで接続し、培地を循環させながら培養ができます。通常のバッチ培養では、培養ボトル1本につき500mLの培地を使用しますので、外置き培地ボトルを2Lにした場合、合計2.5Lとなり、4回分の培地交換をしなくてもいいことになります。
  • 播種細胞数を少なくすることはできないのですか?
    培養条件検討時の播種細胞数は最低でも1×10⁸Cells/ボトルをお勧めします。その結果、期待通りの増殖速度・細胞数・蛋白質収量が得られたら、血清濃度などを勘案し、播種細胞数の条件最適化をされることが好ましいです。
  • グルコース濃度の低い培地を使う時は、培地の交換は、どうしたら宜しいですか?

    可能であれば、培地中のグルコース濃度を3g/L以上になるようにグルコース濃縮液を培地に加えて下さい。同時にグルタミン濃縮液も4mMになるように培地に加えて下さい。培地に上記の添加物を入れられない場合、グルコース濃度が0g/Lにならないよう、500mg/L~1g/Lを目安に培地交換を行なって下さい。