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NanoPhotometerナノフォトメーター微量分光光度計

よくあるご質問Frequently Asked Questions

ハードウェア

装置について

NanoPhotometerは再調整や定期点検が必要ですか?
いいえ。NanoPhotometerはTrue Pathテクノロジーにより、光路長に調整を要するモーター等の稼動部がありません。そのため再調整は不要です。スタートアップ時には毎回自動診断が行われます。
ただし、測定部やミラー部の清掃などの、使用する上での一般的なメンテナンスは必要です。70%エタノールとリントフリーティッシュペーパー(キムワイプ等)を用いた清掃を推奨いたします。
True Pathテクノロジーについて、詳しく教えてください。
微量分光光度計では、サンプルの光路を極端に短くすることで、微量サンプルの測定が可能になっています。
多くの微量分光光度計では、幅広い濃度のサンプルに対応するために、光路長をモーター等で調整し、測定を行っています。モーター等は経年劣化するので、調整された光路長が正しいかどうかをチェックする必要があります。

NanoPhotometerは2つの固定光路しか使用しておらず、その切り替えは電磁弁で行われます。2つの固定光路長(0.67mmと0.07mm)は、購入された時から廃棄されるその時まで変化することはありません。
これが、True Pathテクノロジーです。
ランプの寿命はどれくらいですか?
NanoPhotometerは、キセノンフラッシュランプを採用しています。ランプの寿命は約10年(109回) です。この間ランプの光強度が減衰することはありません。
NanoPhotometerの起動中、ランプは点灯し続けていますか?
いいえ。NanoPhotometerは測定する時のみランプが点灯します。一日中電源を入れておいても、ランプが消耗することはありません。
内蔵ボルテックスミキサーは、NanoPhotometerの性能、光学特性/安定性に影響しますか?
いいえ。内蔵ボルテックスミキサーは振動が低くなる様に特別に設計されており、装置の性能に影響を与えません。
NP80およびC40で利用できるキュベットを教えてください。
一般的な1mL、3mLキュベット(光路長10mm、サイズ:12.5 x 12.5 x 45 mm)は、問題なくご利用できます。
マイクロキュベットをご利用の場合は、キュベット自体の高さが45mmの標準サイズである必要があります(ショートタイプはご利用できません)。
また、光が通過する高さ(光路高、もしくはZディメンション、Base高)は、8.5mmのものでなければ利用できません。
ディスポーザブルキュベットを利用したいのですが、注意点を教えてください。
ディスポーザブルタイプの場合、そのキュベットの利用可能波長領域に気を付けてください。
1mL、3mLのキュベット(光路長10mm、サイズ:12.5 x 12.5 x 45 mm)では、キュベットを挿入する方向に気を付けてください。
キュベットの測定面と装置のキュベット部の矢印の向きを合わせてください。
NP80は赤い矢印、C40は白い矢印です。
有機溶剤や反応性の高い物質を使うと問題がありますか?
一般に、測定部およびミラー部は高い有機溶剤耐性を持っていますが、濃い酸や塩基性の溶液を使うのはおすすめしません。
特定の溶媒を使う場合には、弊社までお問い合わせください。下記からダウンロードできるファイルに記載されている溶剤は、使用できることを確認しています。

Implen社 NanoPhotometer 測定部に使用可能な溶剤の一覧
液晶タッチスクリーン搭載モデルのタッチスクリーンの反応が敏感です。または鈍感です。どうすればよいですか?
電源ケーブルのアース端子が正しく接続されていることを確認してください。
タッチスクリーンは静電式のため、アースで電圧の基準点(ゼロ)が不明だと、正常に反応しない場合があります。
NanoPhotometerは、制御用PCは必要ですか?
液晶タッチスクリーン搭載モデルであれば、スタンドアロンで使用できます。
液晶タッチスクリーン非搭載モデルの場合は、PCやタブレット、スマートフォンでの制御が必要となります。
複数のデバイスでの通信は可能ですか?また、優先権はどのデバイスにありますか?
本装置は本体搭載のタッチスクリーン、Windows/Mac PC、タブレット、スマートフォンでの操作が可能です。
本体とデバイスは1:1で通信を行います。
液晶タッチスクリーン搭載モデルでは、タッチスクリーンでの操作にに優先権があります。
それ以外では、接続しているデバイスが優先されます。
本体のファームウェアはアップデートしなくても大丈夫ですか?
ファームウェアアップデートにはバグ修正が含まれていますので、アップデートされることを推奨いたします。
PCやスマートフォンでの通信をご利用の場合は、同じバージョンでご使用ください。
本体のファームウェアは、どこで入手出来ますか?
ファームウェアは、弊社Webからダウンロードしてください。
http://www.wakenbtech.co.jp/download/maker/softwares

スペックについて

NanoPhotometerの測定は、どれくらい正確ですか?
NanoPhotometerは性能に影響する可動部分がないため、長期間正確に測定できます。
特許技術【サンプル圧縮テクノロジー】は、サンプルを蒸発から守ります。測定結果はサンプルの性質や状態によっても変動しますが、測定偏差は±3%未満です。
測定環境にも大きく依存していますので、可能な限り同じ条件、環境での測定をおすすめします。
測定の再現性はどれくらいの精度ですか?
光路長が変化しないTrue Pathテクノロジーのため、サンプル交換をせずに同一のサンプルを繰り返し測定した場合、最大変動幅は0.003ABS(ランプの変動のみ)です。
NanoPhotometerの波長分解能を教えてください。
NP80、N60、C40は、180nm~1040nmの検出数は3648ピクセル(ch)です。
1ピクセル(ch)の波長幅は0.24nmです。ソフトウェア上は、200nm~900nmを1nm間隔で表示されます。
N50は200nm~650nmを1024ピクセル(ch)で検出しています。
1ピクセル(ch)の波長幅は、0.45nmです。ソフトウェア上は、200nm~650nmを1nm間隔で表示されます。

ソフトウェア上はどの機種も検出結果が1nm間隔で表示されていますが、NP80、N60、C40はN50に比べ、約2倍の分解能があります。
装置をより精度よく使用するために気をつけることはなんですか?
ミラー部と測定部を毎回クリーニングしてください。また、電源を入れた後、20分間装置をそのままにして、電気が十分安定した後に使用してください。
全波長測定時に800nmから900nmがABS=0付近で波打ちます。これは装置の故障ですか?
これはキセノンフラッシュランプの特徴です。現在の市販されているキセノンフラッシュランプは、その付近で不安定な光源です。誠に申し訳ございませんが、ご理解ください。
バリデーションを依頼したいが、可能でしょうか?
NP80、N60、C40のみ可能です。弊社までご連絡ください。

ソフトウェア

ソフトウェアについて

ImplenのソフトウェアはどのOSに対応していますか?
Implenのソフトウェアは様々なOSで提供されています。対応OSは下記の通りです。

Windows:Windows 7(32 & 64 bit), Windows 8(32 & 64 bit)
Mac: OS X Lion 10.7以上
iOS:iPad 2、iPhone5 & iOS 6以上
Android: OS ver 4.4以上、クアッドコア 1.2 GHz 1 GB RAM
PC用ソフトウェア、タブレット・スマートフォンのアプリは、どこで入手出来ますか?
PC用ソフトウェアは、弊社Webからダウンロードしてください。
http://www.wakenbtech.co.jp/download/maker/softwares

タブレットやスマートフォンは、APPストア(Apple StoreまたはGoogle Store)でダウンロードしてください。
制御用PCで通信する時の方法を教えてください。
ソフトウェアバージョン2.0.12465より前のバージョンは、USBケーブルのみで通信できます。
ソフトウェアバージョン2.0.12465以降のバージョンの時は、Windows PCの場合、USBケーブル、WiFi接続、LAN接続が可能です。
濃度の結果は自動的に計算されますか?
【ProteinAssay】【Nucleic Acids】【ProteinUV】、さらにMore App内【Concentration】【Standard curve】のアプリケーションにおいて、濃度は自動で計算されます。
他のアプリケーションでは、吸光度値(光路長10mmに変換)が表示されます。
測定結果で230/260や260/280の表示に(!)が表示されます。これは何ですか?
これは、Sample Quality Control機能による純度の制限値外であることをお知らせしています。【Nucleic Acids】【ProteinUV】で有効な機能です。
PreferencesのWarning Messagesの中にSample Quality Controlで各制限値を設定できます。
デフォルト値は下記です。
核酸【Nucleic Acids】:A260/A230 下限値1.8 上限値3.0、 A260/A280 下限値1.65 上限値2.5
蛋白質UV【ProteinUV】:A260/A280 上限値0.7

ソフトウェアアップデート関係について

Implenの本国サイトにアップロードされているソフトウェア、ファームウェアやマニュアルと、ワケンビーテックのサイトにアップロードされているものの違いは何ですか?
弊社サイトにアップロードされているものは、弊社内にて動作検証を行い、確認が取れたものとなります。
確実なサポートを実施させていただく上でも、弊社サイトからのダウンロードおよびアップデート等の適用を推奨しております。
Implenのサイトでダウンロードしたソフトウェアをインストールしてトラブルが起きた場合でも、修復等の対応はしてもらえますか?
弊社サイトからダウンロードされた場合と同様に対応いたします。弊社までご連絡ください。
ソフトウェア/ファームウェアのアップデートは、ビーテックに依頼すれば無償で実施してもらえますか?
納品時のアップデートを除き、原則としてお客さまご自身で実施していただくことを想定しておりますが、アップデート法のレクチャーや実施などについては臨機応変に対応します。
何かありましたら購入代理店もしくは弊社までご相談ください。
Implenの本国サイトに、新しいバージョンのソフトウェアが公開されました。インストールしても問題ないでしょうか?
確実なサポートを実施させていただく上でも、弊社サイトからのダウンロードおよびアップデート等の適用を推奨しております。

サンプル測定

サンプルの取扱いについて

核酸サンプルは測定前に精製を行う必要がありますか?
はい。260nmの吸収を持つ他の分子が存在すると、結果に影響を与えます。
測定部とミラー部は、リントフリーティッシュペーパー(キムワイプ等)を使い表面を拭くだけで十分ですか?
はい。表面が石英でできている測定部とミラー部には、サンプルが残らないようにしてください。
リントフリーティッシュペーパー(キムワイプ等)に、水または70%のエタノールをわずかに湿らせ、サンプルの残りやホコリをふき取ってください。
サンプル濃度の測定値が予想よりも非常に高い場合や低い場合には、どのステップに問題があると考えられますか?
以下の工程を確認して再測定してください。

精製不足:目的とする波長域において不純物の吸収によるノイズの影響。
使用ピペット:分注誤差が大きい、チップが適合していないなどの影響。
プログラム設定:サンプルの設定(例えばdsDNA、RNA、oligoなど)が正しく選択されていない。
サンプル量:サンプルの濃度によって変わりますが、0.3~1μLが最低量です。