培養関連
みなさんはご存知ですか?
銅による殺菌効果は広く世に知られているところではありますが、細胞培養の分野においては、まだまだ普及には至っていません。
欧米では、CO₂インキュベーターシェアの50%以上が銅チャンバーモデルで、培養環境の保全に大きな位置付けを占めています。
酸化と緑青によりチャンバー内が醜くなることが、普及の妨げになっている一因ではありますが、この現象こそがチャンバー内を清潔に保つ最大の理由であることは意外に知られていません。
弊社では長年の経験と実績を誇るThermo Fisher Scientific社の100%純銅だけが可能にする培養環境のブレイクスルーをご提案します。
100%純度の銅は、菌や微生物のコンタミネーションを素早く効果的に除去します。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を純度の異なる銅とステンレスを用いて行った生存率測定からも、純度の高い銅の除菌効果は非常に明らかです。これはインキュベーター内での培養においても同様の結果をもたらします。純度の低い銅や銅メッキされたステンレスでは、除菌効果は高くありません。100%純銅チャンバーはチャンバー表面のコンタミネーション抑制に最良の解決法をご提供します。
100%純銅チャンバーの表面は、酸化により色が曇り緑青が発生し、外見上は非常に醜くなります。しかし酸化銅は銅イオンの含有量が高く、通常と比べ除菌力が向上することが証明されています。抗菌力の比較試験として、1cm²の新品の銅と酸化銅のそれぞれ板の上に大腸菌をアプライし自然乾燥させ、一定時間経過ごとに大腸菌の生存率を測定しました。その結果、純度の高い銅を用いた酸化銅だけが高い除菌率を示しました。見た目が綺麗な新品の銅には、極めて限定的な効果しかないのです。
銅イオンは空気中を伝播することはありません。従って銅チャンバー内や銅棚板で培養された重要な細胞に悪影響を与えることはありません。100%純銅はチャンバー表面や棚板だけでなく、加湿用蒸留水の水質も維持します。ルーチンワークでのチャンバードアの開閉があったしても、チャンバー内と細胞を安全に守ってくれます。 |